心に期すもの…
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別に隠しているわけではないけれど、人に話せないでいる事ってないですか?

それは言ったって仕方のないことであったり、自分と相手との関係上必要のない事柄であったり、
事情は様々ですが、とにかくあえて触れないでいること…。
たぶん誰にだってそういうことの一つや二つはあるはずです。
そう、僕にだってあります。

今日ある人のそんな話を聞きました。
もちろん隠されていたわけでも、嘘をつかれていたわけでもないので、
単純に驚いたという以外、言うこともないのですが、
思うところはたくさんありました。

白川先生によれば、【偽】という字には化(かわる)という意味があり、本当のものではない「にせ」という意味に用いるといいます。
また【虚】は、かつて都があった土地が廃墟になり建物のあとだけが残された状態を表していて、現存しないもの、「むなしい」の意味となり、中味がないので「うそ、いつわり」という意味に用いたそうです。

この二語には、どうも後ろめたいものを感じます。
今日僕が出会った出来事はきっとこの言葉では表現できないものです。


『常用字解』を眺めることしばらく。
やっとしっくりくる言葉をみつけました。
それは、


  【秘】   【密】


両の字にある「必」は矛や鉞(まさかり)などの武器の柄の部分に装着する装飾具の形を表していて、強く心に期す願いを込めた「かならず」という意味を持ちます。
【密】はその「必」に火を加え祓い清めた上で、祖先の霊の安寧を願った儀礼を表していて、「ひそか、やすらか、こまかい」の意味に用います。
【秘】は「必」と神様を祭る祭壇※を表していて、「必」を用いてひそかに、余人にさとられることなく神様に祈った儀式を表しているのだそうです。
(※『禾』”のぎへん”に見えるのは、時とともに『示』”しめすへん”が変化して表記されたものだそうです…)



人にさとられることなく、密かに、厳かに心に期していることを『秘密』という。
それはうしろめたいことではないのです。

それは、ただ言葉にしていないだけのこと、話す必要のないこと。
でも心を許した人には自然と話してしまうこと、それが『秘密』なのだと思います。

知ることができて、きっとよかったのです。

ちなみに僕の『秘密』というのは余人にとって「だから?」というような事柄です。
そんなもんです。よね?。

でも、やっぱり僕にとってそれは、心の深い所に期している事柄なのです。
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by chii-take | 2007-02-17 05:12
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