世界で2番目に固いモノ
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この世の中で最も確かなものって何?

僕の後輩は、それを金だと答えます。
お金ではありません。貴金属の金です。

人間の力では絶対に作り出せない金がこの世界では唯一絶対的なものであるというのです。
ダイヤモンドは人間の手によって人工的に作り出すことができるから、
たとえこの世界で最も硬い物質であったとしても、金の価値には及ばない。
…のだそうです。

だからと言ってそれが「この世の中で最も確かなもの」になるのかどうかは甚だ怪しいものですが…。
まあ、一理あるということだけは記憶に留めておくことにしました。


先日、意を決して二人の指輪を買いに行きました。
実は一年ほど前に、ヨメの結婚指輪を僕がなくしてしまったのです。
(はい、ありえないことをしてしまいました)(_"_ )>
そのうち出てくるだろうと気楽に構えていたのですが、いつまでたっても出てこない。
いい加減これはいかんなと思って、あらためて二人の結婚指輪を買い直したわけです。

以前から、出てこんかったらこれにしようかと、
二人で目をつけていたちょっと不思議なデザインの指輪があったので、
実際に指にはめて見ようと店員さんに声をかけてみたら、
その人から思いがけずこんな一言が出てきました。

「この指輪は世界で2番目に固い物質でできているんですよ…」

タングステンという金属なのだそうです。

僕は無性にこの「世界で2番目に固い物質」というのが気に入りました。

店員さん的には
「ダイヤモンドカッターでも持ってこなければ傷もつかない」
ということをアピールしたかったようなのですが、
僕はとかく中途半端なこの“2番目”というフレーズが気に入ったのです。

今のところ、僕ら夫婦は、しょっちゅう喧嘩ばかりしてるし、
お世辞にもかたい絆でむすばれた理想の夫婦とはいえない関係です。
お互いに心ない言葉をかけあい、傷つくことの多い夫婦です。

そんな夫婦には「傷つく事もない金属」というのはとっても心のよりどころになるものだし、
なにより、「けれども完全ではないのだから油断はするなよ」という所に、
新しい結婚指輪にもってこいの縁を感じて、
二人はこの指輪をとても気にいって買って帰ったのでした。

ヨメは上機嫌に新しく購入した黒い指輪をはめた僕の手を見つめて、こう一言。

「なんか海苔が巻きついてるみたいやな…」
Σ( ̄ロ ̄lll) 

僕は新しくヨメの左手に装備されたキラキラ輝く金属を見ながら、

(世界で2番目に固い物質で殴られたら、いったいどないなことになるんやろ…)
( ̄〜 ̄;)

それぞれの思いの交錯する帰り道、
僕たちは確かにちょっと嬉しい気分でいっぱいでした。
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by chii-take | 2007-10-12 02:52
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