Hello goodbye
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DT30mm F2.8 macro / SONY α700


ちょっとだけ小難しいような、
でも実はいたってシンプルで、
少しだけ不思議な文字の話をします。

【新】という文字が何を象った文字であるか、
みなさんご存知ですか?

白川先生によれば、
それは森に入って「辛(しん)」と呼ばれる針を投げて、
針の当たった「木」を「斤(おの)」で切り倒す様子を表しているのだそうです。
神さまの意向で選ばれた木を新しく切り出すことで、
「あたらしい」の意味になったのだとか…。

新しい建物を建てるとき、矢を放ってその到達地点を、
その建物を建てるのにふさわしい土地とした習わしと似ているといいます。

「あたらしい」を意味するこの【新】という文字。
切り出した「木」は何に使うのかというと、
白川先生はそれを「位牌」だと言うのです。

【親】という文字は、このとき切り出された「木」で作った位牌を
子どもが見て拝む姿を表しているというのです。

そして位牌を作った残りの「木」は【薪】として一家を暖かく包むのです。

終わりの向こうにこそ、新しい始まりがある。

白川先生の著作に触れるたび、僕はいつもそのことを考えます。

娘がすくすくと成長していくごとに、
実は僕が日々刻々と少しずつ死んでいっているのだと思います。

いえ、今日はそんな話がしたいのではなかったのです。

白川先生いわく、日本語の「あたらしい」は、
実は「あらたしい」の誤用なのだそうです。
「あらた」とは初めて生まれでること。

何かが死んでも、その墓標の向こうに、
新しい土地があり、
また新たに何かが生まれる。
失われ、奪われ続けるだけの世界ではない。
僕たちは今もまだ、そんな暖かい世界に生きています。

上の写真は僕が撮った写真ですが、
その直後、僕からカメラを奪い取った娘が撮った写真が下の写真です。
同じ日、同じレンズ。同じ設定のカメラのはずですが…。
ね。何かが死んで、何かが生まれてきてるでしょう。
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DT30mm F2.8 macro / SONY α700


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# by chii-take | 2013-01-08 02:05 | Comments(0)